青森には、厳しい冬があるからこそ生まれた、独自の豊かな文化が存在します。布に関わるものでは、裂織や刺し子、ボロなど。それらは農村の暮らしを反映したものであり、制約のなかで色や柄を工夫する手仕事の楽しみでもあり、作ること身につけることの歓びを与えてくれるものでもあります。「青森市所蔵作品展」の流れを汲む本展では、アジアを拠点として手芸や工芸、伝統文化の技術をもとに現代美術の活動をするアーティスト3名の“布が描き出す近代”を体感することができます。青森市教育委員会が所蔵する民俗資料から発想した新しい作品、文化財を用いたインスタレーションをぜひ間近で感じてください。本展では、子どもから大人まで参加できるワークショップも開催予定なので、ぜひチェックしてみてくださいね。
撮影:Delphine Parodi