「ボードゲーム&カードゲーム」を通して、どんな力がつくの?
ルールを読み解き、目標を立てることで「読解力・論理思考力・自ら考えようとする力」がつく
ゲームに勝つには、ルールを読み解いて、情動に流されず中長期的に目標に向かって考える必要があります。ゲームに夢中になるうちに、読解力・論理思考力・自ら考えようとする力などが、自ずと育っていくでしょう。
ルールを学び、守ることで「社会性」が養われる
人がつくったルールによって成り立つゲームで遊ぶことは、「小さな社会」を運営することに似ています。ルールを守って遊ぶことで、社会性の醸成にも役立つと考えられます。
「ボードゲーム&カードゲーム」を選ぶポイントは?
POINT①
みんなが楽しめるかを最重視!
いちばん重要なポイントは、参加する全員が楽しめるかどうか。初めてのゲーム選びであれば、なるべくルールがわかりやすく、運要素もそこそこあって、誰でも勝ったり負けたりして、短い時間で楽しめるものから始めるとよいでしょう。手順が複雑だったり、所要時間が長いゲームはお子さんの集中力が続かないことがあるので、慣れてから挑戦する方が安心です。
POINT②
個人差あり! 対象年齢は、参考のひとつ
対象年齢もひとつの参考になりますが、あくまでもその年齢から遊べる子もいるものと考えるとよいでしょう。なぜなら、得手不得手や、テーマに興味が持てるかどうかなど、年齢以外の要因によっても左右されるためです。すごろくやでは対象年齢表示の1.5倍を目安にとご案内しています。
よくあるお悩みと、ゲームを楽しむコツ
子どもにルールを上手く伝えられない……
ルールの説明については、誰かがひとりで「背負い込む」必要はまったくありません。説明書を大きな声で読み、みんなで一緒に考える、というのもひとつの手です。もし「わからない」ことがあれば、参加者みんなで話し合ってみるのも大切です。
負けると機嫌が悪くなる……
ゲームに負けることは、子どもにとって「世界の全て」に見えるゲームの場において、みんなから取り残されてしまったかのように感じられるもの。機嫌が悪くなるのも、ある種当然の反応と言えるでしょう。
そんな時は、短時間で「勝ったり負けたりするゲーム」を遊ぶことで、「負けることはそれほど大したことではない」という経験を積むのがおすすめ。「全員で勝つか、負けるか」という協力型のゲームもいいでしょう。
「おすすめのボードゲーム&カードゲーム」8選
マイファーストゲーム・果樹園
力をあわせて果物をゲット!
勝ち負けなしだから、初心者にぴったり
カラスに横取りされないように、全員で協力して果樹園のフルーツを採るゲーム。順番を守る、サイコロを振って出た目の色や形を認識することを学べるので、小さな子にぴったり。
- とても簡単なルールで誰かひとりが勝つのではなく、全員が果物を採りきれるかどうかに挑戦する、チームワークが楽しめます。手掴みの感触が気持ちいいゴロンとした木の果物コマや、「カラスが進む」という解りやすさ、短めに終わる展開の早さなど、完成度の高いゲームです。(丸田さん)
ワニに乗る?
積み上げる過程も戦略的!
デザイン性にも優れたバランスゲーム
動物のコマを積み上げて、より早く手持ちのコマをなくすことを競うゲーム。手指の器用さはもちろん、崩さないでコマを積み上げる位置を考えることで、バランス感覚が身につく。
- ただ順番に積むのではなく、サイコロの指示が参加者同士の話し合いなどを促すようにさまざまな出来事を起こすのがポイントで、わきあいあいと楽しめます。 また、さまざまな形をしている可愛らしい動物コマも魅力で、そのままインテリアにしてもいいでしょう。(丸田さん)
テディ・メモリー
思わず集めたくなる!
可愛いテディベアのメモリーゲーム
裏向きに並べられた12組24枚のカードの中から、記憶力を活かして同じ絵を集めよう! テディに名前をつけると小さな子どもも覚えやすく、語彙力の発達にも◎。
- 裏のシルエットだけでは想像がつかないくらい、いろいろなクマの絵があって楽しめる、幼児におすすめのゲームです。クマの絵にも工夫が凝らされていて、すぐに違いが判るもの、似ているもの、身の周りでよく見る装飾など、バランスがたいへんよくできています。(丸田さん)
カヤナック
グサリと穴をあけるのが快感に?
3段階の難度で長く楽しめる魚釣りゲーム
海底の魚たち(大小の鉄の玉)を磁石の釣り針でを釣り上げて合計数を競うなど、難度の異なる3種のゲームを楽しめる。サイコロの点の数だけ穴を開け、隠された魚を釣り上げよう!
- 紙にグサリと穴をあける気持ちよさと、サイコロの指示を守りながら、ようやく魚が釣れたときの達成感が醍醐味。釣っていない穴を把握するなどの戦略的な要素が、誰にでもできる絶妙なバランスで複合的に込められています。(丸田さん)
雲の上のユニコーン
輝くクリスタルにうっとり!
「贈ること」でやさしい気持ちを育もう
雨雲から逃れるため、大切なクリスタルを集めながらお日さまのいるゴールを目指すユニコーンたち。プレゼントのマスでは、クリスタルを誰にあげるか決めることができる。キュートなデザインも魅力的!
- 目的が水晶を集めることなので、近道を使って先にゴールすればよいというものでもありません。それまでの「優しくしてもらった」回数やその後の展開も考えつつ、〈水晶をプレゼント〉の対象を決めるのが楽しくて盛り上がるゲームです。(丸田さん)
モンツァ・カーレース
先を見通す力がつく!
車好きにはたまらないレースゲーム
6つのサイコロを振り、出た色にあわせて前進してゴールを目指すゲーム。ポイントは、左右に車線変更することで進める数が変わること。よく組み合わせを考えて、賢くコマを進めよう!
- 自分の車がいるマス目の先の方をよく見て、色(コース取り)を選び、一気にビューンと進められたりするのが楽しいゲームです。コーナー内側の方が少しマス目が少なくて済むことも覚えておきましょう。(丸田さん)
オバケだぞ~
古城のオバケを驚かそう!
自分もオバケになっちゃうおもしろゲーム
階段の上にいるオバケを目指し、ゴールを競うゲーム。サイコロでオバケが出ると、任意のコマにオバケを被せて変身させることができる。誰が誰だかわからなくなるのも楽しみのひとつ!
- たった4つの中で自分のコマがどれかを注意しておくだけなのに、マスを進めると変化するコマ同士の位置によって、どれがどれだかびっくりするくらいわからなくなります。「これのはず」と信じてゴールさせたコマが実はライバルを勝たせてしまっていたというサプライズも!(丸田さん)
もじぴったん
語彙の獲得にぴったり!
頭の中でひらがな文字を組み立てよう
マス目のシートに、文字カードを縦横につなげて言葉をつくっていき、いち早く手札をなくすゲーム。語彙の豊富さを問われるゲームなので、誰かが知らない言葉ができていたら教えてあげよう!
- ひらがな文字に応じたカード枚数が、日本語の語彙にあわせて絶妙に調整されているのがポイント。縦横すべてのつながりは気にせずに、とてもゆるい縛りのもと、自由かつスピーディにいろんな発想で言葉をつなげていけるのが楽しいゲームです。(丸田さん)
ゲームとしてのおもしろさはもちろん、子どもによい影響を与えるボードゲームやカードゲームは、家族団らんの和やかなムードを盛り上げてくれるはず。好みのゲームをぜひ親子で実践してみて!