
ギネス記録を持つ、DJ界の異端児

Q.DJを始めた年齢、きっかけを教えてください。
4歳のときに、YouTubeで海外の女性テクノDJを見て、“カッコいいな、やってみたいな”と思ったのがきっかけです。そこから1年間、ずっとサンタさんに“DJの機材が欲しいです”とお願いし続けて、念願叶って始めることができました。
Q.ご両親、まわりの環境で何らかの影響があったのでしょうか?
父親が学生時代にバンド活動をしていたり、レコードでDJをしていた経験があったこともあり、音楽好きな環境の影響は大きかったと思います。幼少期から、自宅ではさまざまなジャンルの音楽が流れていて、自然と音楽に合わせて踊ることが多くありました。また、今後の教育を考える中で、感性を磨き刺激を受けることに加え、パソコンや英語に早くから触れたり、楽曲制作ソフトを通じてプログラミング的な思考を学ぶことが、これからの時代に合っているのではないかと考えていたことも、後押しになったのかもしれません。

Q.個性を伸ばすためにご両親が心がけていることは?
自分の感性を大切にしてほしいという思いがあり、好きなことには思いきりチャレンジできるよう、できる限り応援しています。DJに限らず、ダンスやスケートボードなど、本人が興味を持ったものには、まずはやらせてみるという方針でした。また、幼少期からは感性を育む体験として、動物園や水族館、植物園などにもよく足を運んでいました。
Q.影響を与えている人物や、好きな音楽・ジャンルは?
本人はあまり他の人から影響を受けたり、特定の憧れの人物を持つことは少ないようで、どちらかというと自分自身が影響を与える側になりたいという思いが強いようです。ただ、SNSで繋がっている海外のDJやアーティストとは、会ってみたりお話してみたいと思っているよう。娘が好きなジャンルは、テンポが速いテクノ。「静かな曲よりも、激しくてテンポの速い曲のほうが気分が上がるし、ノリやすくて、音もかっこいいから!」(RINOKAさん)

Q.どれくらいのペースで、一回につきどれくらいの時間練習していますか?
イベントやフェスの出演が近いときは、毎日2時間ほどの練習を欠かさずしています。DJプレイの練習に加えて、学校から帰ったあとは数百曲を一気に聴きながら選曲をしたり、セットリストを組んだり、楽曲制作にも取り組んでいます。また、月に4回ほどDJスクールにも通っています。
Q.どこでDJを披露することが多いですか?
海外では、屋外の音楽フェスやイベントでプレイすることが多いです。国内では、読売ジャイアンツのオフィシャルDJとして、東京ドームで月に2〜3回パフォーマンスさせていただいています。スポーツブランドの着用モデルとして、ポップアップイベントでのDJプレイをすることも。

Q.とくにこだわっていることを教えてください。
選曲や繋ぎ方など、家族でも意見が分かれることもありますが、最後は本人の自主性を尊重するようにしています。「自分のDJパフォーマンスで、みんなが盛り上がってくれたら嬉しいなって、いつも思っています。DJをやっていてよかったことは、国内や海外のイベントに呼んでもらって、いろんな場所でパフォーマンスができること。パフォーマンス中にノっていない人を見ると、“もっと盛り上げたい!”“楽しんでもらいたい!”という気持ちになります」(RINOKAさん)
Q.これから挑戦したいことは?
「楽曲制作です。9歳までに音楽フェスティバルで1万人の前でDJパフォーマンスするのが今の目標です! 世界をかけ巡る、ほかの誰とも違う、世界にひとりだけのアーティストになりたいです」(RINOKAさん)
Q.お子さんのDJを聴いて、感じたことを教えてください。
DJを始めた5歳の頃は、英語はもちろん、日本語もまだきちんと読めない状態でした。そんな中でも、タブレットやパソコンを使って選曲する際には、文字やアートワークを視覚的に認識しながらプレイしていました。
また、デジタルでのDJプレイでは、曲の展開が波形としてディスプレイに表示されます。その波形を目で見て記憶し、流れてくる音を確認しながら、本能とセンスだけでプレイしている姿を見てきて思うことは、やはり、大人になるとどうしても固定観念にとらわれやすくなってしまうということです。
そんな中で、彼女は純粋に音を出すことを楽しみ、人を楽しませるためにDJやパフォーマンスをしている。それは、簡単にマネできそうで、実はとても難しいことなのかもしれないと、よく感じさせられます。
人気ダンサーの元で磨きをかける、ダンスの天才

photography/Kenta Nakamura
Q.ダンスを始めた年齢、きっかけを教えてください。
ダンスを始めたきっかけは、〈パプリカ〉です。NHKで流れていた〈パプリカ〉にどハマりして、そこから瑛人さんの「香水」のMVに出てくるダンサーのマネをしたり、BTSのMVを見ては踊ったり。そこそこ振りをマネて踊っていたので、習い事をするならダンスかな、ということで4歳から習いはじめました。はじめは近所の公民館で。その時の先生が渡英されたので、5歳から福岡県水巻町を拠点に活動するダンススポット〈jABBKLAB〉に通うようになりました。このスタジオを運営しているのが、人気ダンサーのyurinasiaさんと、ブレイクダンサーのayumuguguさん夫妻。次のダンスの先生を探しているタイミングで、yurinasiaさんをメディアで拝見し、この距離なら通える!と思い、足を運んだのがきっかけです。体験初日は、緊張で大泣きし見学のみ。ただそんな状態でも本人はyurinasia さんのダンスが好きで、習いたいという気持ちは強かったので、あたって砕けろ精神で入所を決めました。
Q.ご両親から見て息子さんはどのようなお子さんですか?
良くも悪くもまじめです。そして、とても泣き虫で、緊張して泣いてしまうタイプです。〈jABBKLAB〉も最初のうちは泣きながらレッスンを受けていました。ただ、レッスンが始まると泣きながらでも踊っていたので、踊るのは好きなんだなと感じていました。ダンス以外は、ごくごく平凡な、ザ・小学生です。

photography/Kenta Nakamura
Q.ご両親、まわりの環境で何らかの影響があったのでしょうか?
私たちはダンスを見るのは好きですが、ダンスはまったくできないので、息子がダンスであんなにイキイキとしているのがとても不思議です(笑)。息子がさまざまな経験ができるよう、いろいろなところに出かけよう、とは心がけています。
Q.影響を与えている人物は?
「いちばんは〈jABBKLAB〉! その他にも、TAKUMI、KELO、D SORAKI、SOUTAが好きでよく動画を観ています」(かんだいくん)。とくに〈jABBKLAB〉からもらっている影響はすごく大きいです。yurinasiaさん、ayumuさんをはじめとする先生方を筆頭に、生徒さんたちにも、ダンスだけでなく人間性も含めて、ああなりたい、こうなりたい、(なってほしい!)などがぎゅっと詰まっていて、こんな環境でダンスできていることを、うらやましいとさえ感じます(笑)。本人がどこまで感じられているかはわかりませんが、いつか必ず、ちゃんとこの環境のすごさを感じられる日が来ると思うので、その気持ちを大事にしてほしいです。

Q.どれくらいのペースで、一回につきどれくらいの時間練習していますか?
週2でダンスレッスンしています。レッスンがない平日は、好きな曲をかけて、2曲はアイソレ、1曲は自由にダンス。週に一回あるyurinasia さんのレッスンについていけるよう日々の練習も欠かせません。ダンスバトルに出場したり、インスタで発信したりして、練習の成果を披露しています。
Q.ダンスをしていてよかったことは?
「みんなが褒めてくれて嬉しい! 大変なことはないです。ダンスをしているときはいつもワクワクした気持ち。いつかコンテストに出場するのが夢です!」(かんだいくん)。これまでは、ダンスバトルのsuperman、wonderful、palm cityでグランドチャンピオン決定戦に出場しています。大勢の前でも臆することなく、自分をしっかり表現して、しかも楽しんでいて、この年齢でそういうものに出会えて、素敵だなと感じています。
表参道で個展開催の実績を持つ、絵描きの天才

Q.絵を描くことを始めた年齢、きっかけを教えてください。
息子が好んでよく絵を描くようになったのは、4歳後半からです。私が下の子を妊娠中で、家にいる時間が増えたころでした。まわりの環境で何らかの影響があったわけではなく、気付いたらすすんで描くようになっていました。絵の勉強もとくにしていません。“もっと絵が上手になりたい”という気持ちで一心不乱に色鉛筆を握っています。
Q.絵を描いているとき、描きたいとき、ご両親はどのように対応されていますか?
小さな頃から、画用紙と色鉛筆は、いくらでも自由に使わせていました。集中力がとてもあるタイプなので、いい意味で放っておくことを意識していますね。個性を伸ばすためにも、本人の自由に描かせること、余計なことは言わないように心がけています。

Q.絵を描くときは何を参考にしていますか?
「お気に入りのモチーフは、動物と人物。迫力があって、描いているとワクワクするから」(龍くん)。絵を描くときは、図鑑やiPadで、描きたいものを探しています。例えば、動物の角度や表情など、自分が描きたいものが見つかるまでまったく妥協しないので、リサーチもとても時間がかかります。
Q.ひとつの作品にどれくらいの時間をかけていますか?
今は習い事の空手もがんばっていて忙しいこともあり、2週間に1作品を目標に描いています。下書きはHBの鉛筆、色塗りは、180色の色鉛筆を使用。とても緻密に描くようになったので、完成までに2、3日かかることが多くなりました。人物画では、ひとり仕上げるのに2週間ほどかかることもあります。

Q.とくにこだわっていることはありますか?
「動物の毛並みや、口の中など、細かい部分までリアルに描くこと」(龍くん)。上手く描けているときは、鼻歌を口ずさみながら楽しそうに描いています。
Q.これまでの実績は?
小学1年生のときに、青山にある〈ミナペルホネン〉の直営店『call』にて個展“みんなと龍”展を開催していただきました。個展のタイトルは、デザイナーの皆川さんが考えてくださいました。息子はたくさんのお客様に囲まれて、とても楽しんでいました。

Q.お子さんの絵を見て、感じたことを教えてください。
明るく元気で、友だちや弟にやさしい息子。これからも自分の好きなことを大切にして、自分のセンスを信じて前に進んでいってほしいなと思います。
好きなことに夢中になれるって本当にすばらしい! 飛び抜けた才能を持つ子どもたちが、どのように成長していくのか、今後の活躍もお見逃しなく……!















