CASE_04
name:前田ひさえさん(4歳の女の子のママ)
job:イラストレーター
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装丁や挿絵、パッケージ等へのイラスト提供のほか、個展やグループ展での作品発表も行っている。詩的でファンタジック、どこか愁いを帯びた作風が印象的。
娘は小さな頃からかなり意志主張がはっきりしています。また体力がすごくあり、ものすごくショートスリーパーです。娘を観察していると、頭の中が高速回転していて、眠る時間も惜しいほどもっとずっと世界を見ていたいという気持ちがすごく強いと感じました。それは資質だと思うようになりました。何を読んでも「ちゃんと眠るべきだ」「生活の改善を」などと書かれていますが、そこからもれるレアなケースも存在すると思うのです。いつも子どもを観察して、その都度自分の頭で考えていたいと思っています。それはあらゆる場面であることだと思います。人間に正解はない、ひとりひとり違う、ということを受け入れたいと思っています。
私自身ストレスに弱いので、リラックスする時間をないがしろにしない、自分を犠牲にしすぎないよう気をつけています。「適当にすればいいよ」ともよく言われますが、適当にするほうがストレスになることも。例えば、私は料理するならしっかり集中しておいしくてきれいな料理をつくれる方が好き。そういう時間がとれない時は、買ったり外食したりします。また、読書など習慣になっていて削りたくない時間はできる限り死守します。育児において親のリラックスは重要だと思います。
育児に関して「◯◯した方がいい、◯◯するべきだ」というような言葉は、あまり気にしないようにしていますが、親になった途端、世間からの無言の圧力を感じるように。例えば、忙しい時「この1ヶ月ほとんど外食だったな」「夜も仕事していてiPad見せすぎだったな」って時があります。そういう時、誰にも言われてないのに「ちゃんと子どもにごはんもつくらないで……」「iPad漬けにして……」という声が聞こえるのです(笑)。それで罪悪感を感じたりしていました。でも今は、そういうことで罪悪感を持たないようにしています。くたくたになってごはんをつくるより、一緒にごはんを食べる時間を大事にしたり、私がニコニコして娘と過ごせる状況を選択できる方がいいと思っています。罪悪感は完全にはなくなりませんが、少ない方が楽です。
CASE_05
name:MEGさん(2歳の女の子のママ)
job:シンガー、デザイナー
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ファッションと音楽を結ぶカルチャーアイコン。現在ロンドン在住で日本と行き来しながら新たなコンテンツや商品の開発、自身のアパレルブランドのディレクターを務める。
今できないことなどをしたがった時に「〇〇だからできない」の理由に、ウソをつかないようにしています。すべてのことに、これがこうなったからこうなんだな、と私よりもよく覚えていたりするし、それがまた、彼女がこの世界を理解するひとつの知識になるので。できない理由を説明すると「うん、やめよう」と言って、気持ちを切り替えてくれることも。納得できないことが嫌だったりするのかもしれません。
2歳になって突然、お肉や緑の野菜などを食べなくなりました。栄養を気にして食べさせたいものを「おいしいよ~」と過剰に言ってみせると、逆に怪しんで食べなくなったので、今はできるだけ普通を装って一緒に食べるようにしています。
CASE_06
name:サリュコワ マリアさん(5歳の女の子のママ)
job:ジョンブル ウィメンズPR
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『ボントン』のPRを経て、現在は『ジョンブル』ウィメンズPRとして活躍。ファッションやインテリアはヴィンテージが好き。5歳の女の子とアーティストの夫と都内に暮らす。
ライブ、美術館、展示会、私の友人との食事会など、本当にいろいろなところに連れて出かけます。いろいろなところに一緒に行く、いつもと違うタイプの人と会う、様々なシチュエーションを体験することは娘にとっていい経験になると考え、できる限り一緒に出かけるようにしています。とはいえ、娘のいつものリズムに合わせながら、がルール。ごはんを食べる時間、寝る時間は守ること、無理をさせることなく娘のいつものルーティンを崩さないのが大事だと思っています。最近一緒に行ってよかった展覧会は「BRUNOMUNARI」。今度は娘とふたりで横須賀美術館に行ってみたいです。
「姿勢よく座る」「挨拶する」「大きな声で怒らない」は、まず自分もちゃんとやって見せる。「ママ、背筋伸ばして足は組まない!」と娘に指摘されることも(笑)。オモチャの片付けなど苦手なことは「ママ手伝って」と言われたら必ず一緒にやります。たまには「疲れたから今日は手を抜こう」とふたりで決めて散らかしっぱなしもOKにします!