子どもは制約があるなかでも、
自由な発想で、楽しく遊べる
2020年からのコロナ禍で、お家で子どもたちと過ごす時間が増えました。
そんな子どもたちの姿を見て、思ったことがあります。
子どもは何もわからない状態で生まれますが、大人が良し悪しを教えて成長していくと思います。
例えば「あそこでは大きな声を出してももいいけど、ここではだめだよ」とか「今日はもう帰らなきゃいけないけど、明日はもっと遊んでいいよ」など、制約をかけるときもあります。
コロナでさらにそれは増えました。外出できず、友達とも遊べず、常にマスクをし、表情も読み取れません。
しかし子どもたちは、その限られたなかでも、自分でできる遊びを考えて、充分に楽しんで遊んでいたのです。
ふたりでおままごとをしたり、オモチャで遊んだり、絵本や図鑑を読んだり、いたずらをしたり。
なかでも驚いたのが、お菓子の空き袋や段ボール、プチプチ、紙1枚だって、ふたりの遊び道具になっていたこと。
子どもはここまで楽しめちゃうんだな。その心の豊かさが、本当にすごいなと思いました。
もしかしたら子ども自身は、きっと我慢しているとも感じていないのかな?
コロナ禍だからといって、子どもの日常はそこまで変わらないんじゃないかと思いました。
発想力とか自由さ、切り替えの早さなのかわからないけれど。
コロナで日常が180度ガラッと変わったように感じますが、そう感じているのはもしかしたら大人たちだけなんじゃないか。
毎日変わらず楽しく過ごす子どもを見て、そんなことを思いました。
かつてはみんな子どもだったのに。
大人になると忘れてしまう、とは?
あとコロナ禍で気づいたことがもうひとつ。
「子育てで子どもといると、新しい気づきや発見がある」
よく、そんなようなことを聞きます。
でも、大人もかつては子どもだったはずで、急に大人になる人はいない。
親になったら、子育てを通して発見するってなんだか矛盾だなって。それがすごく不思議で、面白くて。
これは、自分の中でも課題なんですけど、もしかしたら大人は根本的なものや本質的なものが見えていないんじゃないか?と思いました。
思い返せば、僕も小さい頃『トトロ』を何回も観ていた。同じものばかり観ていたけど、それでも毎回面白かったんです。
大人は、意外と噛みしめて遊べてないのかな?
僕も、1曲の音楽や1つの映画をもっと噛み締めて、楽しみたいなと改めて思いました。
コロナ禍は、
子どもたちの成長の妨げにはなっていない
遠出や旅行がしにくくなりましたし、もちろん悪いことはありますけど、コロナ禍は子どもたちの成長の妨げにはなっていない。
成長するための学びの時間は変わってないと思います。
唯一、ずっと家にいたので、虫嫌いが克服できないままなことくらい(笑)。
この2年、子どもたちとお家で過ごして、いろいろな発見がありました。
そういう意味では、よかったことも少しはあったかなと。
子どもたちは考え方が柔軟です。環境を度外視して、なんだって楽しめる。
言葉、遊び方、食べ方。彼らは常に新しい発見をしている。
僕たち親が何も教えていないのに、できることが勝手に増えていたり、すごい吸収力です。
大人も子どもも1日は同じ24時間なのに、子どもの1日はなんだか濃密で、時間の感覚が違う気がする。
1日1日、あっという間に成長していく姿に、日々考えさせられ続けています。
子どもが成人して家を出るまで、たった20年ちょっと。それくらいしか一緒にいられないから。
子どもたちに僕らの知っていることを伝えながら、子どもたちからも学びながら。
子どもたちと、家族と、過ごす時間を大切に過ごしたい。 そんな家族の姿を僕が「写真」というかたちで切り取り、これからも残していけたらなと思います。
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