寝屋で寝そべりながら香を焚いたり、髪の毛に香のかおりを移していたり…。人々の生活の中で楽しむ日常に根差した文化であった香(こう)。
仏を供養するための道具から、かおりを衣服や空間にくゆらせるための道具、数種の香木を聞き分けて遊ぶための道具など様々な香道具は、施された蒔絵も見どころの一つ。日本で花開いた香文化を、香道具の使い方を切り口として「いろは」から丁寧に知ることができます。また香の原料となる香木や香料の展示もあり、脈々と受けつがれてきた香文化をぜひ体感してみて。
※会期中一部展示替えあり
画像:京都国立博物館蔵
「牡丹唐草蒔絵伏籠」「木瓜三引両紋散花蒔絵阿古陀香炉」(江戸時代 17世紀)