大谷有紀さん
デザイナー
デザイナー
松屋銀座で開催された『ムーミンコミックス展』のアートディレクターや、キッズヴィンテージ&セレクトショップ『2e CHESTS』のディレクターなど幅広く活動中。1歳の双子のママ。
Instagram:@yuki_ootani
“子ども用”を与えすぎないことで、
素直になれる本棚を
乙女心をくすぐるガーリーさの裏側に、凛とした強さを秘める。そんな唯一無二の感覚を形にするデザイナー・大谷有紀さんの本棚には、雑誌や画集、図録、写真集などファッションやアート性の高い本が壁一面に並べられている。「8畳の壁につくり付けられているこの本棚は、スタイリストの主人とシェアしているものです。本はカテゴリーごとにざっくりと分けた上で、高さごとに収納。本の量は多いですが、すっきりと見えるように意識しています」。本棚には本だけでなく小物やオブジェのコーナーも。それぞれにテーマカラーを設けて日々好きなものを入れ替えながら楽しんでいるそう。
子どもの手が届く下の段には、双子の息子さんのお気に入りの本や絵本が20冊ほど並べられていた。「家にはほとんどオモチャがないので、息子たちは自然と本も手に取るようになりました。自分たちで取り出してよく読んでいるのは、『白洲正子“ほんもの”の生活』。文字がたくさん書いてある着物の本なのですが、藍染のページをよく開いて眺めています。他には、『野に咲く花1』という山岳者向けの植物の本も好きみたい。子どもだからといって一概に絵本が好きというわけでもないようです(笑)」。思いもよらない1歳の渋いチョイス。より好きなものに純粋になれる空間がここにはある。
本棚上段には夫婦の掲載誌をはじめ、仕事で使う書類や本が並ぶ。小物コーナーを挟んで下段には、写真集やデザインの本、図鑑など実は子どもでも楽しめる本がずらり。
本棚はリビングの隣にある8畳の衣装部屋の壁一面につくり付けられたもので、非常に大型。自然光がまったく入らないスペースのため、本が日焼けする心配もない。
飾り棚のなかでも特に気に入っているのは、白い小物たちが集められたコーナー。ヴィンテージのカップやキャンドル、香水などクラシカルで美しい品々が並んでいる。
子どものお気に入りの本。上から時計回りに、『Polar Bear, Polar Bear, What Do You Hear?』(ビル・マーチン Jr. 著)、『マコチンとマコタン』(灰谷健次郎著)、『白洲正子“ほんもの”の生活』(白洲正子他3名著)。
親子で楽しめる本。上から時計回りに、『Quadrat Prints Gerard Wernars』(ジェラルド・ウェルナース著)、『うらしま』(ウォーリャ・ラヴァター著)、『野に咲く花1』(門田裕一監修)。
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