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    センスのいい家族が暮らす家【vol.1 自然とつながる住まい・酒井景都さん邸】

    センスのいい家族が暮らす家【vol.1 自然とつながる住まい・酒井景都さん邸】

    大人も子どもも、家族みんなが過ごしやすい家づくりに大切なことってなんだろう? vol.1では、鎌倉の高台で自然に囲まれながらのんびり暮らす、酒井景都さんのお家をご紹介。子育ても家事もおしゃれもはかどる、理想の住まいのヒントを探ります!
    profile
    酒井景都さん
    モデル・デザイナー
    1982年、東京都生まれ。イギリスアンティークショップを経営する両親のもとで育つ。現在はモデルとして活動するかたわら、アパレルブランド『And Curtain Call』や、baby & kidsブランド『tytaar』のデザイナーとして活動する。Instagram:@katiiesakai

    FAMILY:3人家族(パパ・ママ・長女6歳)
    HOUSE TYPE:一軒家/注文
    HOUSE DETAIL:築1年/180㎡/4LDK
    AREA:神奈川県鎌倉市

    こだわりの住まいについて

    自然と家族とシームレスにつながる
    とことんのびのびできる家

    まるで森にいるかのように心地いい、酒井さんのお家。「自然と隣合わせの家に住みたくて、この鎌倉の山付きの土地にたどり着きました。私は海好きで、夫は大のキャンプ好きなんです」

    家づくりのメインテーマは、“自然とシームレスに繋がること”。大きな天窓からは太陽の光がさんさんと降り注ぎ、家中の窓には鮮やかな緑が映ります。「視覚的にも楽しいスキップフロアを取り入れて、できるだけ壁をなくし、ガラスでゆるやかに空間を間仕切り。この開放感ある造りは家族とのつながりも強く感じられるんです」

    この家に引っ越してからは鳥のさえずりとともに、朝は5〜6時に目覚める日も多いという酒井さん。娘さんが起きる前、ひとりで海へ散歩に行くのも小さな楽しみなのだとか。「娘にも鎌倉の豊かな自然とともにのびのび育ってほしいです!」

    KITCHEN & DINING

    黒×真鍮の洗練された空間で
    いつもの食事をちょっぴり上質に

    前から使っている黒の冷蔵庫に合わせてキッチンの背面はブラック、ダイニングテーブルはグレー、シンク台はホワイトをチョイス。家の大部分を占めるベージュホワイトの壁と馴染むように、ゆるやかなグラデーションを描いた。引き出しの取っ手やシンク下のタオルバーには、経年変化を楽しめる真鍮をアクセントに。

    2~3mmの薄塗りで高い防水性と強度がかなう『モールテックス』を採用したダイニングテーブル。できたての料理を食べてほしいからと、キッチンと一体型でオーダー。料理をしている人が孤立せずに会話に入りやすいというメリットも。

    エントランスに続くステップのある廊下と、ダイニングとの間には腰の高さほどの引き戸を設置。「ペットの脱走対策と小さな子が落ちないように設けました。ガラスなので見た目も圧迫感がなく気に入っています」

    キッチン台の上には、何万点もの作品にアクセスできるデジタルアートフレームと、建築士さんから引っ越し祝いにいただいた〈能作〉の真鍮の花瓶が凛と生える。まるでキッチンではないような高級感ある空間に。

    LIVING

    子どもが自由に遊べるように
    ものは最小限、空間は広々使う!

    「ものが散乱しないように、わが家は収納だけの部屋を2部屋設けることにしました」。夜はリビングの真っ白な壁に単焦点プロジェクターで大画面映像を投影。お友達を呼んでホームシアターを楽しむことも。「ゆくゆくはLDKのモルタルの床と山を地続きにして、アウトドアリビングを楽しもうと計画中です」

    ソファは〈TRUCK FURNITURE〉。「今まで何度か引っ越してきましたが、どんな家、どんなインテリアとも馴染みやすいです」。今の家で迎え入れたのが、ピエール・ジャンヌレのラウンジチェアのリプロダクト品。どんな角度から見ても美しい!

    LDKには床から天井いっぱいまである大きな窓が。「涼しい時期は窓から見える庭で夫が焚き火をしていることも。録画機能付きの野鳥用のエサ箱『Bird Buddy』も設置しているのですが、まだ鳥の姿を捉えたことはないんです」

    上から見たとき、LDKのアクセントになっているのが、リビングの小さな階段。「家の中に“やわらかさ”や“温かみ”がほしいとリクエストしたところ、建築士さんが提案してくださったひとつがこのアーチを描いた木の階段でした」

    KIDS ROOM

    キュートなピンクがアクセント♡
    ヨーロッパの子ども部屋をイメージ

    6畳ほどの子ども部屋。カラークロスが印象的なヨーロッパの子ども部屋をイメージして、壁紙はピンク色をチョイス。「娘に好きな色を選んでもらいました。窓の外に広がる緑とのコントラストも可愛いですよね」。部屋の中には『これどこの?』と聞きたくなる、おしゃれでカラフルなオモチャがたくさん!

    グレイッシュなパープルが可愛い、デンマークのBaby&Kidsブランド〈sebra〉のおままごとキッチン。「シンプルなものは可愛くしてあげたいと思うみたいで、子ども部屋の家具にはシールがたくさんついています」

    1歳の頃から使っている子ども用クローゼットは〈IKEA〉で購入したもの。「娘は毎朝クローゼットとにらめっこしながら、自分で服をコーディネート。こだわりが強くて決まらない日は、遅刻ぎりぎりまで悩んでいます(笑)」

    絵本とオモチャの収納コーナー。4色で描き分けられる〈gg*〉の家型お絵描きボードや、星のダイヤルを回すと木のビーズが出てくる〈kiko+〉のガチャガチャなど、木製のカラフルなオモチャはインテリアのアクセントとしても◎。

    娘さんの背丈ほど大きな4階建ての木製ドールハウスは、イギリスの老舗メーカー〈Le toy van〉のもの。ハウスの中にはシルバニアファミリーのウサギたちを発見!「ハウスのどこかにウサギを隠してそれを見つける、ドールハウスかくれんぼでよく遊びます」

    BEDROOM

    やわらかな光で気持ちよく目覚める、
    ベージュホワイトのベッドルーム

    東向きの大きな窓からたっぷり朝日が入る寝室。「この家に引っ越すまで朝が苦手でしたが、今では朝日と鳥のさえずりとともに気持ちよく目が覚めます」。奥の鏡は引き戸になっており、その先にはウォークインクローゼット、バスルームへとつながる。「夜、お風呂から上がったら、すぐに着替えて就寝できるスムーズな動線を考えました」

    半年待ちでやっと届いた、ナラ材の木目が美しい〈TRUCK FURNITURE〉のベッド。「ヘッドボード上の小さな棚には、ティッシュケースなどちょっとしたものを置けて便利です。ベッドリネンはホテルみたいで気持ちがいい白で統一しています」

    第二子の出産に向けて用意した〈STOKKE〉のベビーベッド。「長女を産んだときはレンタルしたのですが、意外と長く使ったので今回は購入することに。大きいサイズのマットレスもあって、成長に合わせて長く使い続けられます」

    北欧ヴィンテージのチェストは、引っ越しを繰り返してもなお使い続けている10年来のお気に入り。出番の多いアクセサリーや香水類は見えるところに並べて収納。アクセサリーの飾り台は意外にも〈IKEA〉で見つけたケーキ皿!

    BATHROOM

    まるで露天風呂のような
    開放感あふれるプライベートルーム

    家づくりで特にこだわったバスルーム。壁は少しドライな風合いがナチュラルで心地いい、ベージュの大理石調タイルをチョイス。ポイントカラーに選んだ黒のシャワーヘッド、蛇口、窓枠も相性よく溶け込む。「娘のお見送りを終えたあと、ひと息ついたときの朝風呂が日々のご褒美タイム。夏は窓の外によく蝶々が飛んでいます」

    大きな鏡にグリーンが映える、すっきり気持ちのいい洗面所。「ホテルでよく見かける、2つ並びの洗面台で家族並んで歯を磨くのに憧れて、今回思い切って取り入れることに。ですが、いまだに使う時間が被りません(笑)」

    スキンケアアイテムやタオル類は洗面台下の棚に隠して収納。そのおかげで飾りを楽しめる空間に。洗面台用のコップは、ガラスみたいな〈PLAKIRA〉のもの。ゆらぎを感じられるデザインは石や植物などの自然物と相性◎。

    ATELIER

    のどかな鎌倉の景色を一望!
    感性をのびのび育てる仕事場

    アンティークやヴィンテージが好きという酒井さんらしさが光るアトリエ。スペインから取り寄せたグラフィカルなタイルと濃いグレーの壁、アンティーク感のある棚板がアクセントに。窓からは鎌倉の山と街の景色を一望できる。「ここは仕事場としてだけではなく、娘と絵を描いたり、友人を招いたときはお茶スペースとしても重宝しています」

    巨大プランターが一体となったオーダーメイドの大きなテーブル。「前の家ではダイニングテーブルとして使っていました。もともと青いドラム缶でしたが、今の家に合わせて濃いグレーに塗装。植物も新たに植え替えました」

    お気に入りだという〈櫻井焙茶研究所〉の茶葉は、別で購入した黒い茶筒に入れて保管。「アトリエのクローゼットの中にはウォーターサーバーも設置。キッチンにわざわざ行かなくてもそのままお茶が淹れられます」

    アトリエで娘さんと絵を描く酒井さん。「10年ほど前に水彩画の個展を開いたことがあって、また挑戦したいと計画中です。今はつわりがひどくてなかなかできていないのですが、この家でもたくさんの絵を描いてみたいです」


    自然に囲まれた環境でのびのび家時間を楽しむ酒井さん家族のお家、いかがでしたか? 子どもと心地よく暮らすための工夫やもの選びのアイディアなど、ぜひ参考にしながら自分たちらしい家族の住まいを育ててみてくださいね。

    photography/Eri Kawamura text/Runa Kitai illustration/Chika Osawa
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