家庭のなかで
自立する練習をする
―マキさんが子育てにおいて意識してやっていることは何ですか?
「子ども自身の元々持っている力を発揮させるために、必要以上の手助けや助言をしないようにしています。例えば、『靴下を履く』や『ボタンを留める』など、お母さんがやった方が早くてきれいにできることも、いつか自分でできるようにならないといけません。わが家では、子どもが小さな頃から自分で挑戦しようとするタイミングを見逃さず、まずはやらせてみて、そばで見守るようにしていました。すると、子どもは失敗しながら、小さいなりに自分で考えてやろうと努力し、毎日少しずつできるようになるんです。とはいえ、忙しい日々のなかで、子どものチャレンジを見守り続けることは、親の強い意志と忍耐が必要です。私は気持ちの余裕を持つために、『しなくていい家事』を実践して、家事を省エネ化していました」
―お子さんが「自立する」ために必要な力とは何でしょう?
「物事を自分で考えて行動する力だと思います。人に言われたからやるのではなくて、自分がどうしたいか、どうするべきかを考えられること。例えば、お出かけの準備をお母さんが前のめりで手伝っていたら、子どもは持ち物を受け取るだけになってしまう。行き先や目的に応じて、必要なものを自分で考えて準備することが大切です。学習やお手伝いもそうですが、親に言われてではなく、自分自身で『やらなきゃ』ということに気づいてほしい。学習を促すときは『今勉強の時間でしょ?』ではなく、『今は何をする時間だっけ?』と質問して、娘から答えをもらうような聞き方をしていました。自分軸で考える力は、大人になってから必ず生きる知恵になると思います」
学習することが当たり前になる
習慣をつくる
―学習面で、お子さんが自主的に取り組むために工夫していることは?
「やるべきことは当たり前にやるという、学習習慣を身につけることを大切にしました。娘には、学校の宿題やKUMONのプリント1セットなど、『その日のやるべきことが終わったらあとは自由だよ』という話をしていました。いつまでにやる、など細かいルールは決めていません。そのおかげで、学習はやらなきゃいけないものという認識になった気がします。今では、学校から帰宅したら自然と学習をするようになり、親が声かけをしなくてもいいので有難いですよ」
日常と学習を結びつける
―習慣づけ以外にも、親が子どもの学習のために日常的にできることはありますか?
「日常のちょっとした計算や漢字の読み書きなど、生活と学習が結びついていることが分かっていれば、子どもにとってもストレスなく、色々なことをスムーズに覚えていけるのかなと思います。娘が数字を覚える前から『サクランボを同じように分けてね』など、家族分を均等に分けることを日頃からお願いしていたので、娘は算数が生活に密着していることを理解していました。あとはフルーツを食べているときに、産地や地名の話をしたり。環境問題や時事ネタなども、子どもが興味を持ったタイミングで、きちんと親が持っている知識を伝えられるように、引き出しをたくさん持っておくことも親ができることのひとつかなと思います」
小さい目標を達成する経験を
積み重ねる
―学習や生活において、お子さんのやる気を引き出すためにしていることはありますか?
「明確なゴール設定が、子どもにとってもわかりやすく、勉強する意欲につながる気がします。特にKUMONのプリントは、『枚数』や『セット』など終わりが見えやすいですね。大切なことは、できるだけ近くにゴール設定してあげること。子どもが『これならすぐ終わる!』と思えれば、前向きに進められます。この考えは、KUMONのスモールステップ学習法に影響を受けました。振り返った時に『いつの間にかこんなにできるようになってる!』と気づけたら、子どもにとって理想的だろうなと。本人が絶対できるという明確な目標を立ててあげて、それをコツコツ続けていたら、本人は辛い思いをせず成長する。自然に積み重ねられることがいいなと思い、生活全般で応用していました」
得意を伸ばして
自信をつけさせる
「KUMONは、娘が得意な算数を選びました。どの子も『できる!』と思いながらやる方が意欲的に続けられると思います。KUMONで基礎固めができたおかげか、本人は算数をそんなに難しいことだと思っていないよう。テストで満点を取ることも当たり前になって、それが確かな自信に繋がるのかな。とにかく得意なことを伸ばして、小さいうちから根拠のない自信を持ってほしいですね。苦手を克服することも大切ですが、今の社会は『得意なことをどれだけ持っていられるか』という方が重視される気がします。そう考えたら、能力のバランスより、何か極めていることがある方がいい。また、自立する力が身についていれば、目標達成の過程に苦手なことがあったとしても、必要を感じたら頑張って乗り越えられるのではと考えています」
「子どもが少しずつ自立すれば、この子なら大丈夫と親も安心して任せられる。そしたら親子でハッピーになっていくと思います」と、『自立』をキーワードに、自主性を大切にした子育てを実践しているマキさん。小さな『できる!』を積み重ねて、得意を伸ばし、自信を確かなものに。そうすることで、自然と自立する力を身につけているようでした。自立することは子どもの自信や個性をぐんと伸ばし、一人ひとりが輝ける未来につながるはずです。
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