月刊コラム、66回目。
今年のロンドン、もう5月も下旬だというのに、なかなか暖かくなりませぬ……20度を超える日はそうそうなく、日よってはまだ子どもたちもダウンジャケット着てたりします。日本は暖かいですか?
今回は、娘とヴィンテージフェアに行ってきた話。
元々古着は好きだったのですが、パンデミックでなかなか店頭で手にとって選ぶことができず、必要な洋服を通販で購入せざるを得ない期間が長かったこともあり、古着のフェアにも数年ぶりの参加となりました。
今回のヴィンテージフェア、前回参加したのは3年前。
いつもコンディションのよい素敵な服が多いので、久々の開催の告知をみた瞬間に早めのタイムスロットのチケットをとって、楽しみにしていました。
早く着いたので、娘とおやつタイム。
Kova(16 Old Brompton Rd, South Kensington, London SW7 3DL)
娘は前の日の夜から、エッグタルトにするかショートケーキにするかコロコロ結論が変わり、結局この「抹茶のショートケーキ」に着地。ナイスチョイス。私は、ほうじ茶ラテを。
さぁ、いきましょう。
時間ちょうどに到着。おお、並んでる。
わくわく。
中に入ると、こんな風な。このフェアは、会場の内装も素敵でヴィンテージの商品にとても合ってる。
この色合いをみてるだけで癒される……出店者も落ち着いたベテランの方々が多く、会話をしても、服に対する愛情をとても感じる。お客様も、年齢層が高め。
美しい……涙。
人の多さに圧倒される娘にも、やさしく「どれが好き? どれもつけてみていいわよ」と声をかけてくれるジュエリー店のマダム。
娘はお花のこちらが気になるそうでした。
今回は、夏用の淡い色のヴィンテージレースのあるトップやワンピを探していたので、それにしぼってお買い物。
これとか、
これとか。可愛いでしょう……
それぞれのブースの方がやさしく「これとこれは同じ女性から譲り受けたものなの。60年代の手縫いレースなの」など詳しく説明してくれて、洋服との一期一会に緊張。ヴィンテージの洋服をみるときは、楽しいんだけど、どちらかと言うと、緊張なんだよね。
1点1点、そろっと着ないと破れてしまいそうな生地のお洋服を試着して、お店の人の想いや、これまで大切に着てきた人の想いを引き継ぐことに、本当に買ってよいのか頭の中で葛藤……忙しい。それまでの歴史とありがたみを受け継いだ感じがして、買ってからも、どきどきする。
洋服を捨てる、という選択肢のない文化が少しずつ環境を変えていくと思うので、個人的にはまたこういったフェアがあれば、積極的に参加したいと思っています。大切に着たい。
それらが早く着れる季節がくるといいんだけどなぁ……寒。
結局、帰る時にエッグタルトも買いました(笑)。パンデミック中にお世話になった味。娘はおいしいものは本当によく覚えている、もろもろ癒された休日でした。