今月より毎月1回コラムを書かせていただくことになりました、平野みかほです。
以前より、【親から子どもへ、ずっと繋いでいきたい服と小物】や【素敵なパパ・ママの推薦図書】など、いくつかの企画に寄稿させていただいたのがご縁になり、今に繋がっています。
私自身は、アンティーク/ヴィンテージの衣服や雑貨を取り扱う仕事をしており、中目黒にて『La boutique Uncinq』という小さなブティックを営んでいます。
一点ものやさまざまな時代の奥行きを感じられる各国の品々に魅了され、その熱は今も私の心をメラメラと燃やし続けていますが、子育てとの両立はなかなか難しく、試行錯誤の毎日です。
私自身、年に数回、海外に買いつけに行く機会があり、気づけば家の中は異国のものが増え、普段から古い品に囲まれて生活しています。
そして、古い品と同様に、わが家にはいつも花の存在があります。
長女が生まれてから、季節の移り変わりを身近に感じられたらいいなと思い、できるだけ飾るようになりました。
今では、「もうすぐ枯れちゃうね」「かれちう?」「お花さんがきれいに咲いた印だよ」「うん! きれい〜」と姉妹でおしゃべりしながら、花の変化する姿を彼女たちなりに楽しんでいる様子で嬉しい限り。
長女の好きなお花はアネモネとガーベラ。ときどき近所の花屋さんまでひとりで行き、そのときの気分で自由に選んで買ってきてくれます。
次女は「プーリップ(チューリップ)」の名前を覚えて、最近は新しい花々が仲間入りすると、真っ先に「このおはな、なーに? きれーぃ」と興味津々。
次女はこれからどんな草花が好きになるのかなぁと、ひそかに楽しみにしています。
私の家族構成は、夫・私・長女(8歳)・次女(2歳)。
長女の幼児期の印象的だった遊びは、お医者さんごっこで、なぜか耳鼻科限定(笑)。 バナナで電話、玩具の聴診器で私の耳の中を診療し、玩具のフライパンで「いいこ いいこ」してくれました。最後には「はい、どーじょ。おみやげでしゅ。これ食べたらなおりますからね〜あしたもきてくだしゃい」とイチゴを持たせてくれる、何もかもあべこべだった小さなお医者さん。
今でもそのときの様子を撮影した動画を見返してしまうほど、大切な思い出のひとつです。
そんな彼女が5歳になった頃、「お花を飾る花瓶をつくってみたい」とはじめて自分で挑戦してみたいことを私に伝えてくれたのをきっかけに、現在も通っている陶芸教室。
幼児期の習い事の選択については、無理はしない。ただ一緒にいろんなところへ行き、いろんなものを見て、聞いて、感じ合うことを大切に。が、わが家流。幼いながらに、好きなもの、惹かれるものを少しずつ自分のタイミングで見つけていく逞しさを、キラキラした彼女のまなざしに教えてもらったのでした。
2歳になった次女は、言葉が会話になってきたような。
もにょもにょとしていて聞き取れない単語があるのも事実ですが、可愛いので、よしっ。ちょっとすねてみたり、泣いたふりをしてみたり。急に、変な顔をして家族を笑わせてみたり。
木々が枝分かれするような細やかで複雑な表現をたくさん覚えてきました。
コロコロと軽やかに変わる気分にまっすぐな姿が少しうらやましい。
このコラムでは、子どもたちと過ごすささやかな日々のエピソードを中心に、私らしさを表す好きなもの、その時々で素直に感じたことを、少しずつ綴らせていただきたいと思っています。
子育て中でも楽しめるヴィンテージ品とのつき合い方も載せていけたら……
「子どもと、私と、らしさと」
ぜひ、のんびりとお楽しみいただければ幸いです。
Instagram:@la_boutique_uncinq