32歳。仕事につまずいていた。
乏しい経験値と知識量。
さまざまな知識を網羅的に把握しなければならない「設計」という仕事。
自衛のために、「だって子育て中なんだもん」という言い訳を
頭のなかにいつも用意していた。我ながら情けない話ですが……。
仕事に打ち込みきれない自分の姿を、「そんな働き方もいいじゃない」と肯定する勇気もなく、
「本当は時短勤務でもなく、子育てもしてなければ私はもっとやれるのに(本人調べ)
ほら、でも、いまは子育て中だからさっ……」と、
“俺はまだ本気出してないだけ理論”を頭の中で何度も繰り返し、自分を慰めていた。
そんな言い訳にするほどの子育てをしているのか?と聞かれればこのありさま。
「理想のママ」とは程遠い。
今度は子育てと向き合えない言い訳に仕事を使う都合のよさ。
仕事に行くのも、サバさんに会うことにも怯えていた。
子どもと全力で向き合えていない自分のことを情けなく思った。
簡単に言えば、キャパオーバーだったのかもしれない。
自分の暮らしを愛せるように、立て直す必要があった。
それを聞いたチームメンバーの顔色は青かった。
そりゃそうだよね、こんなに忙しいのに、ひとり抜けたら困りますよね……
ではなく……
あんたらも辞めるんかーーーーーーーーい
3人体制で走らせていたトロッコから、
まさか同時に3人降りようとしているとは……!
というわけで、次回は会社員を辞めた話と開業の段取りについて描けたらと思います!
PROFILE
まぼさん
イラストレーター/会社員
イラストレーターと会社員を兼業する働くママ。パパのびぼちゃん、6歳の男の子・よいたん、2歳の女の子・しおさんと4人家族。イラストで綴る育児日記を、インスタグラムやツイッターで更新中。著書に『よいたん3歳、ときどき先輩。』(KADOKAWA)がある。