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    センスのいい家族が暮らす家【vol.13 アートや民芸品が息づく家・平野裕也さん、よしみさん邸】

    センスのいい家族が暮らす家【vol.13 アートや民芸品が息づく家・平野裕也さん、よしみさん邸】

    大人も子どもも、家族みんなが過ごしやすい家づくりに大切なことってなんだろう? vol.13では、広大な庭に面したリビングに大開口を設け、葉山のみずみずしい自然を享受できる美容師の平野裕也さん・よしみさん家族の住まいへ。世界各地の民芸品やヴィンテージ家具が豊かな自然の中で息づく一軒家は、まるで避暑地の美術館。さっそく理想の住まいのヒントを探ります!
    profile
    平野裕也さん・よしみさん
    美容師
    夫婦揃って美容師として活躍。2016年、鎌倉駅から徒歩5分の場所にプライベートサロン「wakuna/ワクナ」をオープン。2021年に葉山の広大な土地に一軒家を建てる。家族4人暮らし。
    Instagram:@hirano5863

    FAMILY:4人家族(パパ・ママ・長男8歳・長女5歳)
    HOUSE TYPE:一軒家/注文
    HOUSE DETAIL:築約2年/545㎡/2LDK+ガーデン
    AREA:神奈川県葉山町

    こだわりの住まいについて

    葉山の美しい自然を借景に
    家族が自然と集まる住まいへ

    富士山を望める美しい海とトレッキングに最高な低山に囲まれた、自然豊かな葉山。細く入り組んだ路地を抜けると、かつてロサンゼルスに建てられたイームズ夫婦の自邸・イームズハウスを彷彿させる住宅が突然現れた。ここは、鎌倉でプライベートサロン「wakuna」を営む平野裕也さん・よしみさん家族が暮らす一軒家だ。

    「おじゃまします」と室内に足を踏み入れた瞬間、素足の裏に伝わる心地いいモルタルのツルリとした感触。庭を望む壁を一面窓にした大開口からは、明るい光がさんさんと差し込む。美しい庭と豊かな緑が常に視界へ映り込み、海辺の町らしい空間に体も心も開放感でいっぱいになった。

    「家が完成したのは、コロナ前の2021年。築40年の古民家が2軒並ぶ山際の土地を購入して、山間のグリーンが丸ごと楽しめるような形で一軒家を建てました。設計を依頼したのは、逗子にオフィスがある一級建築士の稲山貴則さん。それまで古くて味のある建物が好きだったのですが、稲山さんの作品を見たときに“新築もいいな”と思ったんです。高低差のある地形だったので、それを活かして、天井高をフルに活用した家づくりをお願いしました」

    LIVING & DINING

    いつだって家族が集まる
    アートなリビング

    山の斜面の土台を活かすようにしてつくられたスキップフロアは、リビングを中2階に設けることで、四季を通して明るい自然光が降り注ぐ。中央にリビングを配して、子ども部屋と寝室で挟むような間取りにした。

    「子ども部屋と寝室は、本当に必要最小限! コンパクトに設計してもらうことで、子どもが部屋にこもらないように、自然と家族がリビングに集まる間取りにしてもらいました」。この家の主役はなんといっても広々としたリビングと庭。キッチンや寝室、子ども部屋をサイドに独立させることで、いかようにもインテリアを楽しめるリビングが確立した。

    平野さんが大好きなイームズハウスをイメージしてつくった壁一面の窓。リビングから庭に出るとき、大きな段差をつくらないことで、内と外がゆるやかに繋がる感覚を大切にできる。自然が常にそばにある、という豊かさをフルに活用した空間だ。

    リビングのテレビ前に置かれた存在感のあるローテーブル。さまざまな形にカッティングされた石がパズルのようにちりばめられている。こちらはキッチンと脱衣所の床に使った端材のあまりで、父子で制作したもの。自由に石材をレイアウトしてレジンで固めると、ヴィンテージ感あふれるテーブルの完成。

    中目黒の〈フィルム〉で購入した1920年代のフランスのアンティークテーブルに、家族の椅子が軽快に並ぶ。年代、メーカー、テイストすべてが異なるものの、どれも使い込まれた味のある表情が漂い、食卓に驚くほどフィットしている。それぞれ異なる表情がひとつに集まる模様は、個性豊かな平野家を象徴するよう。

    「椅子がとにかく好きなんです」という裕也さんは、窓辺に置かれた〈エクストレム〉のバランスチェアにおもむろに座る。一見どう座っていいのかわからないデザインながら、実はどんな風に座っても座り心地抜群という優れもの。子どもたちにとっても最高の遊び道具になっている。

    リビングのかたわらに美しく佇むのは、古道具屋で掘り出し物だったという美しい本棚。引き出しには子どもたちの靴下や日用雑貨が収納されているが、見える場所に並べられた陶器たちはアーティスティック。割れる素材でも子どもたちに一度伝えると乱暴には扱わないそうで、まさにアートにあふれた住まいならではの英才教育。

    タペストリーの隣にユニークなフォルムのオブジェを発見。こちらは葉山在住のリサイクラー・さいとうとおるさんの作品。流れ着いた海洋プラスチックで制作された照明で、一見オモチャのようだが、葉山らしいサスティナブルなアイテム。「この周辺に住む人は、こういうおもしろい試みをしている人が多いんです」と、嬉しそうな裕也さん。

    家族みんなでゲームをするのも楽しいひととき。兄がゲームの進め方をママに熱心に指導するのも日常のひとコマ。自然光の入る明るいリビングだから、目の負担だって少ないはず?

    KITCHEN

    汚しても散らかっていても
    気にしなくていい独立型キッチン

    キッチンはよしみさんの聖域。「ここは自分で自由にデザインしたい!」と、壁の色や間取りを考えたそう。子どもたちが下から見上げると、棚の板材にポップな色が見えるように考えたのもよしみさん。子どもの視点でキッチンを捉えた、ママらしいアイディアが光る。

    リビングに面したアイランドキッチンにも憧れたが、「常にきれいにしなくては……というプレッシャーは避けたい」と、独立型のキッチンをチョイス。キッチンは楽屋裏として散らかっていても気にならない空間にしたかったそう。よしみさんがセレクトしたピンク色の壁は、キッチンに立っているだけで心がウキウキしてくる視覚効果アリ。

    キッチンのちょっとした棚の余白にも世界の民芸品がちょこんと並ぶ。古道具屋で見つけたり、旅先で出会ったものだったり、空間が丸ごと思い出の軌跡になっている平野家。自由でゆるいレイアウトがテーマ。

    LANDING & BEDROOM

    寝室に入る前にうっとり。
    家族のオブジェスペースが圧巻

    寝室に続く階段の踊り場には、テトリスのような棚が異彩を放っていた。こちらは異なるサイズの木枠を家族で積み上げていったそう。みんなで読む漫画や旅の思い出など、平野家を物語るアイテムが濃縮されている。眺めているだけでワクワクする、まさに壁一面のオブジェ。

    寝室の入り口の上には、昭和の香りが漂うレトロな照明が備え付けられている。以前この場所に建っていた古民家で使われていたもので、スイッチを入れると穏やかな明かりが灯り、非常に愛らしい。今はなき建物から受け継いだ歴史を大切にしている。

    今は家族4人で川の字になって、ベッドで寝ている平野さん家族。もう少し大きくなったら、子どもたちはそれぞれの部屋で眠ることになっているものの、今は家族で眠れる期間限定の幸せを満喫しているそう。

    寝室の下には、暖簾のかかった部屋がふたつ。こちらは家族の荷物を収納するスペース。4人分の洋服がひとつの部屋にまとめられている。

    ヘビロテしているTシャツは1枚ずつハンガーにかけて、すぐに取り出せる仕組み。「あれ? どこいった?」がないように、どこに何があるかが一目瞭然のクローゼットになっている。リビングや子ども部屋に大容量の収納スペースは設けなかったため、半地下のひと部屋にしっかりまとめた。

    KIDS ROOM

    いずれはセパレートできるように
    部屋を2分割できる仕組み

    広々としたリビングに比べて、おこもり感のある子ども部屋はどこか秘密基地のよう。「今はひとつのスペースになっていますが、ゆくゆくは仕切りがつくれるように天井にはレールを備えています。入り口もそれぞれ設けて、兄と妹で部屋をセパレートできる仕組みに」

    今は兄妹ふたりのオモチャが混在している子ども部屋。好きなものを思いっきり詰め込んで、秘密基地を存分に楽しんでもらっている。

    裕也さんがひとり暮らしのときに使っていたキノコの照明が、今は子ども部屋の重鎮的存在に。ユニークで遊び心のある佇まいは、子どもたちのオモチャとよく馴染む。

    子ども部屋の壁はシンプルなベニヤ板。学校で描いた絵や日記、カレンダー、獲得したメダルなど、好きなものを好きなだけ飾れるようにしている。

    GARDEN

    家づくりに制限はなし!
    奇想天外な露天風呂も登場

    「庭の一角に露天風呂をつくったんです」と嬉しそうな裕也さん。さっそく見に行くと、浴室でよく見かける浴槽を野外にそのまま設置して、木材で足場も制作されているから驚き! 自由な発想で、さまざまなDIYに挑戦する平野家の次なる試みは、なんと庭にギャラリーをつくること。これからもまだまだ進化していく家づくりが楽しみだ。


    好きなアートや民芸品で空間が彩られた平野さんの住まい。ちょっとした空きのスペースも、さりげなく作品を飾るコーナーになっています。空間の巧みな扱い方、ぜひ参考にしてみてくださいね。

    photography/Kousuke Matsuki text/Tokiko Nitta illustration/Chika Osawa
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