
TCS認定プロフェッショナルコーチ
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子どもの好奇心に関心を持つことが
信頼関係を築く第一歩
子どもは好奇心旺盛で些細なことでも興味を持ちますよね。コミュニケーションがきちんととれているパパは、そこに自分も同じように興味を持って接している人が多いようです。パパ自身から積極的にコミュニケーションをとろうとしますから、良好な関係性が自然と築けるのです。ですが、忙しいときはついつい後回しにしてしまったり、話しかけられても、何かをしながらの「ながら聞き」になってしまうことも。普段一緒に過ごす時間が少ないパパほど、いったん手を休めて子どもの話しに耳を傾けましょう。すると、「話しを真剣に聞いてくれた」「自分との時間をつくってくれた」と子どもは感じますし、そういった記憶はしっかりと残るものです。短いながらも濃い時間を過ごせるのは、パパだからこそできることかもしれませんね。
パパとの関係性が
子どもに与える影響は?
人間の思考パターンは親子のコミュニケーションに大きく関係していると言われていますから、幼少期の大人との関わり合いは、健やかな精神を育む上でとても大切です。その大切な時期にもっとも身近にいる大人はパパとママですよね。ママはもちろんパパとも良好な関係を築くことができれば、子どもの承認欲求が満たされますから、自己肯定感も高まります。成長したときにコミュニケーションが上手くとれるようになったり、その子が親になったときに、自分の子どもとも良好な関係性を築くことができるでしょう。
限られた時間で
子どもと信頼関係を築くには?
「そっか」とひとまず受け入れる

子どもにどんなことを言われても、危険なことではない限り、「そっか」「そうなんだね」と受け入れてみましょう。そうすることで、子ども自身が「受け入れてもらえた」と感じるものです。間違っていることに対しても、はじめから否定はせず「そっか、そう思ったんだね」と受け入れてから、間違いを正していくのがポイントです。
悩みを相談してみる
「親はこうあるべきだ」という鎧をいったん外して、子どもに相談ごとをしてみると、距離がぐっと縮まるかもしれません。仕事のことやママのことなどなんでも構いません。子どもが幼くても会話ができる年齢であればOKです。距離が縮まるのはもちろん、大人にはない視点を持っているので、意外と的確なアドバイスがもらえたりすることも。
共感する
共通点があるだけで、親近感が湧いたり安心感を感じるのは、子どもだけでなく大人だって同じですよね。パパにとって男の子とは共感しやすい点が多いかもしれませんが、女の子の気持ちを理解するのは難しいことも……。わからないからこそ、興味を持って接してみましょう。「どんなことが好きなの?」「どう思ったの?」「何がいちばん楽しかったの?」とパパの方から質問を。基本的なことですが、意外とできていないことも。たくさん質問をすることで、共感できることがきっと見つかるはずです。
話すときは目線の高さを合わせる

子どもが幼い頃はとくに、目線を合わせて話しをしましょう。しゃがんだり、同じ高さのイスに腰掛けたり、同じ方向を向いて話したり。目線の高さを合わせることで、「あなたとパパは同等なんだよ」という関係性をイメージさせることができます。「なんでも話せる」という関係性を幼少期のうちに構築しておくと、思春期を迎えたときや大人になってからも、良好な関係を築くことができるでしょう。
Iメッセージで伝える
「(あなたが)すごいね」「(あなたが)がんばったね」といったYOUメッセージに対して、私が主語になるのがIメッセージです。たとえば、お兄ちゃんが弟にお菓子を分けてあげたとき、「えらいね」と成果を褒めそうになりますが、「やさしくしてくれて嬉しかったよ」とパパの感情を伝え、成果ではなく行動を褒めます。YOUメッセージは言い方や使い方によっては、子どもを評価したり責めるような印象を与えてしまいますが、Iメッセージは感情を伝えるので、親の気持ちが伝わりやすく、子どもに安心感を与えると言われています。
パパと子どもの信頼関係を築くために
ママができることは?
パパと子どもだけで過ごす時間をつくる
たまには、子どもとパパだけで過ごす時間をつくるのがおすすめです。パパと子どもそれぞれが、お互いのことを深く知る機会にもなり得ます。ママが用事をつくって出掛けるのでも構いませんが、パパと子どもだけで散歩をするといった、些細なことでもいいのです。男の子であれば、アクティブな遊びはパパに任せてもOKです。
子育ての情報をシェアする

子育ての知識は、どうしてもママの方に偏りがち。すると、パパの子どもに対する接し方が気になってしまうことも……。ママが得た情報はその都度パパにシェアしたり、書籍や子育て情報サイトをさりげなくおすすめしてみましょう。ふたりで子育てをしている、という意識を持てるようにしたいものですね。
叱るときのルールを決めておく
ストレスが溜まると誰でも感情的に怒ってしまいがち。パパとママが一緒に怒ると、子どもは「味方がいない」と感じてしまい、自己肯定感が下がりかねません。「私が怒っているときは、そのあとにフォローしてね」「パパが怒っているときは、私がフォローするから」といったルールをふたりで決めておきましょう。
子どもと一緒にいられる時間は、はたしてどれくらいあるのでしょう。計算してみるとその時間がとても短く貴重であることに気づくはずです。小学校に入学すると習い事が多くなり、中学校では部活や塾で忙しくなり、顔を合わせる機会はさらに少なくなります。だからこそ、短い時間でも子どもと真剣に向き合うことが大切なのです。一緒に過ごす時間が短くても、子どもとの向き合い方に意識を向けることで、豊かな人間関係が育まれていくものです。