お笑いがテーマの絵本 01 ヘンテコな設定がツボ! 『ゴムあたまポンたろう』
「お馴染み長新太さんのユーモア絵本。ぶっ飛び発想は1ページ目から炸裂します。遠くから、男の子が飛んで来るんです! しかも山に当たると跳ね返るゴム頭。大男の角に当たり、バラのトゲに跳ね返り、オバケのパパの頭に飛ばされ……。もはや理屈なんてありません。この破茶滅茶展開に子どもは大ウケするはず。つられて大人もゲラゲラ。頭を柔軟にして心を解放すると、笑いが生まれるものですね。どんな固定観念も跳ね返す、やわらかいゴム頭になる絵本です」
お笑いがテーマの絵本 02 楽しい気分になれる 『おどります』
「心を解放してめいっぱい笑うには、体をほぐすことから。ブタが藁を手に立っています。踊りますと。ページをめくると、藁を腰巻にして『フラフラ~』とフラダンス。次にウマ、その次にはヒツジ、と次々に動物たちが登場。小物の使い方もユニークです。言葉なのか絵なのか、子どもたちがツボる姿に、読み聞かせる方も頬が緩みます。なんだかわからないけど、おかしみは説明するものではなく、感じるものなのでしょう。ぜひ全身で笑って!」
お笑いがテーマの絵本 03 強烈なイラストがクセになる! 『ガムのようせい』
「『M-1グランプリ』優勝コンビ『笑い飯』によるお笑い絵本。もう、めちゃくちゃです。ペッとガムを道に吐いたぼくの下に、おっさん顔のガムの妖精とやらがやってきます。奇妙なことをつぶやいては去り、戻ってきてはガムのポイ捨てにリアクション。絵の隅々までツッコミどころが満載で、抱腹絶倒。一体なんなのかと考える余地すら与えません。でも読み返すうちに、ガムの妖精の思いがじわじわと。人気放送作家を編者に迎えた大胆な作品にあっぱれ!」
お笑いがテーマの絵本 04 園で披露できるだじゃれを覚えよう 『だじゃれどうぶつえん』
「ユーモアの定番は『だじゃれ』です。まずはペンキ塗り立てならぬ『ペンギンぬりたて』。そして死神の前で『ぞうっとするゾウ』、カレーを食べる『かライオーン』などなど。次々と登場する動物たちは、だじゃれを演出してくれます。言葉のイメージが広がって、おかしいのなんの! 要は『親父ギャク』ですが、これがけっこう大人にも響く。心を笑いで緩めると視野がぐんと広がります。『だじゃれ』シリーズは水族館、植物園と続き、5冊セットもおすすめ。親子でぜひ」
お笑いがテーマの絵本 05 子どもが大好きなオナラのお話 『子どもとよむ日本の昔ばなし へっこきよめさん』
「昔話にも愉快なお話はたくさん。あるところに慎ましく暮らしている母と子がいました。息子が年頃になったので、お嫁さんをもらうことに。ところが来たのは、働き者で器量もいいけれど、屁の問題があると言うのです。そのくらいなら誰にでもと大目に見ていたら……。とんでもない展開に思わず、顔がほころぶ幸せなお話。屁にまつわるお話はなぜこんなにもおかしいのでしょうね。ほのぼのした絵も魅力です」
お笑いがテーマの絵本 06 お笑い脳を鍛えよう! 『はじめての大喜利えほん ぱんだ』
「質問に対して、とんちの聞いた回答をするのが大喜利。ここでは小さい子にも親しめるシンプルなやりとりが展開します。お題は「パンダが言った。向こうから来るのは……さて、何だ?」という問いに対して、『パンパンだ!』、『ヘンだ!』と続きます。言葉遊びが楽しめ、しかも可愛い。数々のお笑い番組を手掛ける放送作家と人気漫画家のコラボによる、『お笑い脳』のための一冊です」
お笑いがテーマの絵本 07 大人も楽しめるとんちの効いたお話 『らくごえほん てんしき』
「日本ならではのお笑いといえば、落語。このお話では、和尚さんのところにお医者がお腹の診察に。体調の質問ついでに、『てんしきはあるか』と尋ねます。和尚さんは意味が分かりません。でも無知と思われては大変。知ったかぶって、小僧に『外で借りてこい』と言い付けます。そこで小僧が、花屋に、石屋に、と出向くと……。知らないと言えずに、誤魔化してばかりいる大人たちのやり取りは、絶妙でおかしい。古典的な展開でテンポよく語られ、オチも完璧です!」
お笑いがテーマの絵本 08 発想力豊かな展開が魅力! 『ぶたのたね』
「タイトルからしてシュール。開くと『はしるのがとてもおそいおおかみ』が登場して、初っ端から意表を突かれます。オオカミは獲物のブタに追いつけないので、食べ物はいつも野菜と木の実という気の毒ぶり。そこへ、キツネ博士登場。ブタの生る木の種をくれます。木は育ち、ブタがたわわに。そしてゾウのマラソン大会……。突飛な展開に大笑い。こんな発想があったら、人生きっと楽しいでしょうね。お間抜け姿のオオカミがなんとも愛らしい一冊です」